口腔粘膜疾患・口腔がん
口腔顎顔面の領域のがん(口腔がん)や前がんのスクリーニング、治療を行なっています。
日本の口腔がん患者さんは、増加傾向にあります。口腔・咽頭がんによる死亡者数は、近年60年間で約10倍になっています(図1)。その理由として、口腔がんの早期発見が十分でないことが報告されています(図2)。
口腔は他の臓器と異なり、セルフチェックが可能な臓器です。定期的に口の中をセルフチェックすれば、口腔がんは発見でき、早期治療につながります。口腔がんのできやすい場所は舌・歯肉・頬の粘膜です(図3)。中高年齢の方は、毎月1回のセルフチェックを強くお勧めします(図4)。セルフチェックの仕方については、日本口腔外科学会に詳細がありますのでご参照ください(https://www.jsoms.or.jp/public/soudan/selfcheck/)。口腔がんの原因は主にタバコとお酒です。他にも不潔な口腔衛生状態、合っていない入れ歯や歯の尖による慢性刺激、ウイルス)感染なども原因とされています。特に、タバコやお酒等の習慣がある方は、怪しいと思ったら直ぐに、かかりつけ歯科医に相談して下さい。
口腔がんのほかに、口腔潜在的悪性疾患といういわゆる前癌があります。早期の場合には見分けがつきにくいことがあり、注意を要します(図5)。千葉市歯科医師会では、口腔がん検診を行なっております。詳細は、千葉市歯科医師会ホームページをご覧ください(https://www.chibada.ne.jp/)。当科は、精密検査を行う基幹病院になっております。精密検査でのご紹介の際には、早期に対応しておりますので、予約のお電話の際に、お伝えください。
当科では、口腔がんの治療やスクリーニングで、蛍光観察を行なっております。蛍光観察は簡便で、侵襲はありません。治療の一部は保険適応となっておりますが、その他は適応外となります。当科では研究の一環として行なっております。ご不明点は、ご気軽にお尋ねください。
口腔粘膜疾患・口腔がん
MRONJ専門外来
薬剤関連顎骨壊死・骨髄炎(Medication related osteonecrosis of the jaw: MRONJ)のスクリーニング、治療を行なっています。
う蝕(虫歯)や歯周炎(歯槽膿漏)などの歯性感染症の炎症が、顎骨まで波及すると、顎骨骨髄炎・顎骨壊死へ波及することがあリます。最近では、薬剤関連顎骨壊死・骨髄炎(Medication-related ONJ:MRONJ、図1)が注目されています。原因薬は骨吸収抑制薬、ロモソズマブ、血管新生阻害薬、免疫抑制薬などです。多くは、骨粗鬆症やがんの骨転移などで用いられます。MRONJは、重篤副作用の1つとして挙げられています。日本でのMRONJ患者数は増加傾向にあり、年間1万人以上が報告されています(図1)。
このMRONJは、ステージ1、2、3に分けられます。ステージ1では、骨が露出します。ステージでは、痛みや排膿が出ます(図2)。進行すると、病的骨折(脆弱性骨折)や外歯瘻(口腔外より皮膚を貫通し、排膿)し、生活の質が大幅に下がります(図3)。治療方法は、手術療法が主体とされており、当科でも手術療法を主体として治療を行っております(図4)。
処方医である医科とMRONJ治療医である歯科口腔外科、安全に効果的に薬を届ける薬剤師とのコンセンサスおよび医師薬連携が必須です。治療方針については、主治医とご相談ください。
MRONJ専門外来
口腔内蛍光観察装置「IlumiScan」導入のお知らせ
当科では近年の増えつつある口腔がんの患者様への対応を強化することになりました。
これに合わせて口腔がんと紛らわしい状態の病変を、より正確に診断するための補助として、国内でも導入が進みつつある口腔内蛍光観察装置の一つである「IlumiScan(イルミスキャン)」を導入し、運用を始めております。
このイルミスキャンのような光学機器は口腔がんの診断の補助としてアメリカやカナダなどで導入が進んでいるものです。イルミスキャンは国内のメーカーが国内の歯科大学と共同開発したものです。下記の一般社団法人口腔がん撲滅委員会のホームページでも紹介されています。
2週間以上治らない口内炎やお口の中の「赤い」・「白い」部分など、口腔がんがご心配な部分がございましたら、ご相談ください。
なお、当科は予約制となっております。お約束をとらせていただく際には日程に余裕を持ってお願いします。

















